実は僕、自分のスパーブランド「FICCE UOMO
」をたち上げる前にあるアパレルで働いていた事があるんだ
もう、う~んと昔。long long ago,,,,の話
もうかれこれ40年も前になるかな~
[六本木の一億というレストランで会は行われた。一億も40年前に出入りしていた我々の馴染みの店。左はシルバースプーンの初期のメンバーの岩立マーシャ、その隣は去年の末にクローズしたアムリタのサンペイ、僕、田中蕾・・・・]
原宿の小さなビルの3階に「GRASS」というお店があったのだ。
本社は広尾で、その広尾の本社に勤めていたんだ。
本社といっても、外人の住む、庭付きのクラシックな一軒家
応接室には暖炉とピアノ、会議室にはビリヤード台と一見風変わりな会社だった
当時は一世を風靡した会社で、顧客には国内外の有名ミュージシャンや、芸能人、当時のファッションリーダー達に絶大な支持を持たれていたんだ
ここ数年前にブームだったローライズダメージジーンズ、パッチワーク、ビョー付き・・・ジーンズや、それにロンドンブーツ
それなんかは、みんなこの「GRASS」が日本では流行らしたんだよ
実はあの俳優の舘ひろしも僕の同期だったんだよ
そしてその当時ファッションは遊びと音楽が一緒になっていた時代。
毎晩のように、僕たちは六本木や赤坂の夜のクラブやディスコに出没し、そこで感じたものを、色や形に置き換えて洋服を作っていたんだ
我々のファッションが時代を動かしていたといっても過言じゃないと思う。
ところがだよ、今じゃ業界のほとんどの人間がデーター収集やファッション雑誌のパクリで服を作り、デザイナーはデザイナーでいつまでたってもコムデギャルソンの崇拝する人が多く、頭もよくないのに理屈や理論でデザインをしたがる
だから、今のファッションは人の心に響かず、時代もひっぱっていくことはできない。
それに最近思うんだが、10年20年と年が経過するごとに業界の人のファッションのダサいことといったらありゃしない。
とても、ファッションを発信している人たちとは思えないもんな
おっと、話が苦言中心で随分長くなっちゃったが、そんな「GRASS」の初期のメンバーが仲間の一人の死をきっかけに40年振りに集まった。
そうして、若かった僕らが目をぎらぎらさせながら時代を作ることに燃えていた40年前の思い出話を肴に、みんなでおいしいお酒を飲んだんだ
ほんと40年なんてあっという間。
「昔はよかった」じゃないんだよ
まだまだこの先も、花火を何発でも打ち上げてやるぞってみんなで思いながらね
[真中はGRASSの『BOSS』こと山田氏、左がコムデギャルソンの田中蕾、右は『金魚』こと石原氏。]
[座っている真中は一億のマスター、山田さんに僕、一番右が舘ひろし、田中蕾、ホットスタッフの永田君に、石原さん、北川さん、岩立マーシャ、讃平、一番左はようこさん…]